
「ここで勢いに乗りたかったんだけど」。試合後、高松はため息をついた。大分は前節12試合ぶりの勝利を挙げ、浮上のきっかけをつかんだかのように思われたが、いきなり出鼻をくじかれることとなってしまった。まだまだ苦悩の日々が続きそうだ…

千葉のハイプレス奏功。完璧な試合運び
大分にとっては目論見が外れた形だろう。大分は結果として敗れたものの、第18節・甲府戦の前半、アンカーを置く[4-3-3]システムで戦ってきた相手に対し、両サイドハーフが中に絞ってアンカーを破壊し、優位にゲームを進めていた。この日の千葉も同じ[4-3-3]だったが、工藤が状況を把握し、佐藤勇とダブルボランチを形成する。アンカー破壊を阻止し、縦パスを入れさせなかったことで大分は横パスが増え、ボールは持てどもゴールには直結しない。前節までの千葉の悪癖が乗り移ったような展開に終始した…

圧巻のキム・ボギョン。徳島を沈める2得点
試合は、序盤からキム・ボギョンが起点となって、大分のペースで進む。すると15分、4人に囲まれながらもドリブル突破してキムが得たFKを、自ら直接決めて大分が先制した。先制に成功したことで、大分は最終ラインを引き気味にし、以降はカウンター狙いに徹する。…

それでも俺たちは、戦い続ける
大分を取り巻く状況は非常に厳しい。J2降格が早々に決まり、17日にはJリーグ理事会後の会見で鬼武チェアマンが「大分の経営状態は破綻に近い」と発表した。
それでもチームとしての“大分は死んでいない”。ここ7戦は3勝4分の無敗と好調を維持している。前節は、高松、家長をけが、上本、藤田を出場停止と、主力選手を4人欠きながらも、システムを4バックへ変更して横浜FMに挑んだ。金崎、フェルナンジーニョというドリブラーを2トップに配置し、彼らのモビリティーを生かすことで勝利した…
この一戦に勝つことしか考えていない
鹿島から追いかけられるというプレッシャーはかなりのものだが、残り3試合を勝ち切れば優勝できる状況に変わりはない。今節の相手である大分はすでに降格が決まっているが、「降格が決まってからマリノスにも勝っていますし、ここで足元をすくわれないように気を付けたい」(横山)、「今の状態がシーズン序盤だったら、中位ぐらいにいたはず」(チョン・テセ)と、選手はみな7戦無敗の相手を強く警戒。九石ドームでは、関塚監督が2年連続で退席処分を受けている“鬼門”ということもあり、チームには自ずと気を引き締める雰囲気が漂っている…

2000-2005 名古屋グランパスエイト
クラブ史に刻んだ記録と記憶
2006-2007 サンフレッチェ広島
“剛”と“柔”、阿吽のコンビ
2008-2009 大分トリニータ
大分ファミリーの陰に、彼はいた


タフなゲームになりそうだ。8日間で3試合をこなす格好となった浦和が、その3戦目で大分と対峙する。リーグ14連敗中の最下位チームだが、監督解任にともない、選手たちが “吹っ切れる”可能性もある。試合会場となる九石ドームのピッチは依然として芝が根付かず、パスサッカーを志向する浦和にとってマイナスだ。さらに疲労した体を考えると、負傷も心配だ。坪井は間に合わず、14日の練習中に腰を打撲した鈴木の帯同も流動的。また15日の清水戦では、阿部が相手との接触で首を痛めている…




